就活の自己PRとガクチカで高評価を得られる秘密のレシピ

就活のESや面接の定番質問といえば自己PRとガクチカ(学生時代頑張ったこと)であることにみんな異論はないと思う。

今回は就活支援のプロフェッショルである私、ジョブ吉が、自己PRとガクチカで高評価を得られる秘密のレシピを伝授するよ!

ジョブ吉が所属していたジョブウェブ(就活支援会社)の自己PRメソッドにジョブ吉が改良を重ねた秘密のレシピは、これまでに数十人の学生に伝授してきて確かな効果が出ているので安心してほしいʕ•ᴥ•ʔ

自己PRとガクチカの完成イメージ

まずは、おいしそうな料理=自己PRとガクチカ(学生時代頑張ったこと)の完成イメージを見てみよう!

自己PRの完成版

私の強みは粘り強さです。テニスサークルの部長としてチームをリーグ戦で準優勝に導いた経験の中で、この強みを発揮しました。

私は部長就任時に、リーグ戦初戦敗退の弱小チームをベスト4にする目標を掲げました。

他チームとの練習量の差に問題があると分析した私は、練習量を増やす、外部コーチを招くなどの解決策を検討しましたが、時間や予算の制約を考慮した上で「自分たちで練習内容を工夫する」ことに挑戦しました。

他校の練習メニューを真似る、専門書籍の練習法を試す、等の取組みに失敗する中で「そもそも自分たちは何をどう改善すべきなのか?」の視点が欠けていることに気付いた私は、メンバーの実力把握と個々の改善点を決め、その改善が期待できる練習法を試すようにしたところ、徐々にチームの実力アップを実感できるようになりました。

結果、惜しくも優勝は逃しましたが、当初の目標を超える準優勝という成績を収めることができました。

(396文字)

ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の完成版

私が頑張ったことは部長としてテニスサークルをリーグ戦で準優勝に導いたことです。

私は部長就任時に、リーグ戦初戦敗退の弱小チームをベスト4にする目標を掲げました。

他チームとの練習量の差に問題があると分析した私は、練習量を増やす、外部コーチを招くなどの解決策を検討しましたが、時間や予算の制約を考慮した上で「自分たちで練習内容を工夫する」ことに挑戦しました。

他校の練習メニューを真似る、専門書籍の練習法を試す、等の取組みに失敗する中で「そもそも自分たちは何をどう改善すべきなのか?」の視点が欠けていることに気付いた私は、メンバーの実力把握と個々の改善点を決め、その改善が期待できる練習法を試すようにしたところ、徐々にチームの実力アップを実感できるようになりました。

以上の経験から、目標を達成していく上では、失敗しても諦めずに行動を継続し続けることで前に進めることを学びました。

(385文字)

どうかな?

ジョブ吉の見立てでは、この自己PRとガクチカの仕上がり具合であればES選考は98%ぐらいの通過率をたたき出すと思う。面接選考でも高評価を引き寄せやすくなるよ!

さて、ここからが本題。

このレベルの自己PRとガクチカに到達するための秘密のレシピを伝授するよ! 

材料は「あなたが学生時代頑張ったこと」だ。加工物などではない “天然物” のあなたが頑張ったエピソードを準備してほしい!

自己PRとガクチカの秘密のレシピ

以下の手順で作っていくよʕ•ᴥ•ʔ

1. 絞り込み:自分が本当に頑張ったシーンだけ使う
2. 状況説明:現状と目標を説明
3. 問題分析:目標達成する上での問題と解決策を説明
4. 行動事実:解決策の実行プロセスを説明
5. 盛り付け:全体を整える

それぞれの工程について解説していくね。

1. 絞り込み

絞りこみは料理で言うところの「下準備」のようなもので、これができているかどうかで自己PRとガクチカのクオリティが大きく変わるんだ。

絞り込みのポイントは学生時代頑張ったエピソードの中から “自分が本当に頑張ったシーン” だけ使うってこと。

たとえば「テニスサークルでの活動を頑張りました」という話を分解すると

  • 大学1年次に個人戦でベスト8に入った経験
  • 大学2年次に会計担当として収益を黒字化させた経験
  • 大学3年次に部長としてチームをリーグ戦準優勝に導いた経験

みたいになるんだけど、

大学1年次に個人戦でベスト8に入った経験は、高校までのテニス経験の貯金で勝っただけの話で、特に頑張ったわけではないので却下。

大学2年次に会計担当として収益を黒字化させた経験は、もう一人の会計担当が頑張った結果であって、自分は頑張っていないので却下。

大学3年次に部長としてチームをリーグ戦準優勝に導いた経験は、本当に苦しみながら自分の力で頑張った経験なので、この話に絞ろう!

みたいな感じで、自分が本当に頑張ったシーンに絞り込むことが重要なんだ。

<ワンポイント・アドバイス>
戦略の要諦は選択と集中=フォーカスアンドディープ(狭く深く)にあるんだけど、自己PR戦略の要諦も同じ。

自己PRで伝える内容を絞り込むこと=フォーカスさせることでこそ、後工程(状況説明~問題分析~行動事実)で具体的な説明ができるようになるんだ。

ジョブ吉のES添削経験からすると、初回添削者の10人に8人は絞り込みが出来ていない=話の範囲が広すぎて内容が浅いんだ。「広く浅く」ではなくて「狭く深く」を意識しようねʕ•ᴥ•ʔ

2. 状況説明

状況説明では「現状と目標を説明」しよう。

ESの評価者や面接官の頭の中に…

あなたがこれから語る自己PRと学生時代頑張ったことのエピソードのスタート=現状と、ゴール=目標の位置情報を伝えるんだ!

<例文>
私は部長就任時に、リーグ戦初戦敗退の弱小チームをベスト4にする目標を掲げました。

この例文の場合は

  • 現状=初戦敗退
  • 目標=ベスト4

なのだけど、

状況説明のポイントは “現状と目標の高低差” を説明することにあるんだ。高低差=難易度の高さという意味。

目標というものは目指すものだから、難易度が高さを伝える=目標の妥当性を伝えることにも繋がるんだ。

例文では『リーグ戦初戦敗退の弱小チーム』という情報を盛り込むことで 「私はかなり背伸びをした難易度の高い目標に挑戦したんです!」ってアピールしているよ!

<ワンポイント・アドバイス>
自己PRで最も重要度の低いパート is 状況説明なんだけど、自己PRに不慣れな人は状況説明が無駄に長くなる傾向にあるから要注意。

前述の通りに、絞り込みをきちんとすること。その上で、現状と目標の話に限定すること。そうすれば状況説明を短くできるよ。

ちなみに、この状況説明のパートに「想い」や「価値観」の情報を付け足したいと思う人もいるかもしれないけれど、それは自己PR作成の上級者だからできることなんだ。

初級者はついつい上級者の真似をしたくなるものだけど、そこはいったん我慢しよう。まずは目指せ中級者!(この秘密のレシピに書いてあることが一通り出来れば中級者だよʕ•ᴥ•ʔ)

3. 問題分析

問題分析では「目標達成するための問題と解決策を説明」しよう。

ESの評価者や面接官の頭の中に…

あなたが語る自己PRと学生時代頑張ったことのエピソードのスタート=現状から、ゴール=目標に向かう上で、どんな問題があって、その問題をどう解決しようと考えたのか=解決策を伝えるんだ!

ただし、問題分析をきちんとやりきった人であれば、上の図のようなシンプルな話にはならずに、

下の図のように「問題分析をした結果、解決策としては3つの選択肢ABCがあったが、その中でBを選んだ」という説明になると思う。

<例文>
他チームとの練習量の差に問題があると分析した私は、練習量を増やす、外部コーチを招くなどの解決策を検討しましたが、時間や予算の制約を考慮した上で「自分たちで練習内容を工夫する」ことに挑戦しました。

この例文の場合は、

  • 選択肢A=練習量を増やす
  • 選択肢B=自分たちで練習内容を工夫する
  • 選択肢C=外部コーチを招く

という選択肢を考える中で、時間や予算の制約を考慮した上で選択肢Bを選んだことを説明しているよ。自分の考えたこと=思考プロセスをきちんと説明することで『思考力が高い』という評価を引き出しやすくなるんだ。

ESの評価者や面接官は、こう思うはず。

「ふむ、この学生はメタ思考(俯瞰的な視点でどの選択肢が適切かを考えること)ができているな」ってね!

<ワンポイント・アドバイス>
思考力を高く評価されたいからって、エピソードをねつ造することは駄目だよʕ•ᴥ•ʔ

4. 行動事実

行動事実では「解決策の実行プロセスを説明」しよう。

ESの評価者や面接官の頭の中に…

解決策の実行段階で起きた紆余曲折のプロセス、想定外の事態や失敗を乗り越えた泥臭い “行動の足跡” をイメージさせるんだ!

※点線:当初想定していた解決策の道筋
※実線:実際の行動事実の道筋。

<例文>
他校の練習メニューを真似る、専門書籍の練習法を試す、等の取組みに失敗する中で「そもそも自分たちは何をどう改善すべきなのか?」の視点が欠けていることに気付いた私は、メンバーの実力把握と個々の改善点を決め、その改善が期待できる練習法を試すようにしたところ、徐々にチームの実力アップを実感できるようになりました。

この例文の行動の足跡は6ステップ。

  1. 他校の練習メニューを真似るが失敗
  2. 専門書籍の練習法を試すが失敗
  3. 失敗の要因分析の中で「そもそも自分たちは何をどう改善すべきなのか?」の視点が欠けていることに気付く
  4. メンバーの実力把握と個々の改善点を考える
  5. その改善が期待できる練習法考えて試す
  6. 徐々にチームの実力アップを実感できるようになった

これだけ具体的に行動の足跡を説明できれば、ESの評価者や面接官は、あなたの強みには再現性があることに納得感を持ちやすくなるんだ。

ESの評価者や面接官は、こう思うはず。

「ふむ、この学生さんは、場当たり的な行動で、偶然たまたま成果が出たわけじゃなくて、ちゃんと考えて行動を継続して難局を乗り越えたんだな 」ってね!

<ワンポイント・アドバイス>
行動事実の説明は、400文字のESの場合であれば150~200文字ぐらい割いても大丈夫。とにかく具体的に説明することにこだわろう。ポイントは「私はPDCAサイクルを回していたんですよ」と伝えること。

平たく言うと…

  • 考えて(Plan)
  • 行動して(Do)
  • 失敗したけど、また考えて(Check)
  • 改善行動した(Action)

という流れを意識しようʕ•ᴥ•ʔ

5. 盛り付け

最後は盛り付けだ!

盛り付けとは『状況説明』『問題分析』『行動事実』という具材をパンでサンドするイメージだ。上のパン=文頭で、下のパン=文末ね。盛り付け方は2種類あるよ。

1. 自己PRの場合

  • 文頭は「私の強みは~」から始める 
  • 文末は「どんな成果が出たのか?」の説明で締める

2. ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の場合

  • 文頭は「私が頑張ったことは~」から始める
  • 文末は「どんな学びを得たのか?」の説明で締める

自己PRとガクチカのマッスルドッキング

冒頭でお見せした「自己PRの完成イメージ」をハンバーガー風にマッスルドッキングをさせることで再現するよ!

  1. 文頭(上のパン)
  2. 状況説明(具材1)
  3. 問題分析(具材2)
  4. 行動事実(具材3)
  5. 文末(下のパン)

1. 文頭(上のパン)

・自己PRの場合
私の強みは粘り強さです。テニスサークルの部長としてチームをリーグ戦で準優勝に導いた経験の中で、この強みを発揮しました。

・ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の場合
私が頑張ったことは部長としてテニスサークルをリーグ戦で準優勝に導いたことです。

2. 状況説明(具材1)

私は部長就任時に、リーグ戦初戦敗退の弱小チームをベスト4にする目標を掲げました。

3. 問題分析(具材2)

他チームとの練習量の差に問題があると分析した私は、練習量を増やす、外部コーチを招くなどの解決策を検討しましたが、時間や予算の制約を考慮した上で「自分たちで練習内容を工夫する」ことに挑戦しました。

4. 行動事実(具材3)

他校の練習メニューを真似る、専門書籍の練習法を試す、等の取組みに失敗する中で「そもそも自分たちは何をどう改善すべきなのか?」の視点が欠けていることに気付いた私は、メンバーの実力把握と個々の改善点を決め、その改善が期待できる練習法を試すようにしたところ、徐々にチームの実力アップを実感できるようになりました。

5. 文末(下のパン)

・自己PRの場合
結果、惜しくも優勝は逃しましたが、当初の目標を超える準優勝という成績を収めることができました。

・ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の場合
以上の経験から、目標を達成していく上では、失敗しても諦めずに行動を継続し続けることで前に進めることを学びました。

まとめ

最後に、料理をおいしく作るためのポイントを教えるね。

それはね、たくさん料理を作るということ。たとえば「肉じゃが」も最初は味が薄かったり、何か物足りない感じかもしれないけど、何度も作り続ける中で、その作り手らしい味が出せるようになるものだけど、それは自己PRも同じ。

本稿で伝授したレシピを活用して自分らしさがにじみ出る素晴らしい自己PRとガクチカに辿り着いてほしい。そして、できることならば、作った自己PRとガクチカは他人に見せてフィードバックをもらってほしい。自分では気づけない改善ポイントに気づけるから。

そんじゃーね!

執筆者はこの人!

ジョブ吉
ジョブ吉

就活支援のプロ。自分のキャリアを考える機会を増やすことで“くじ引き”と言われる初職選びで外れくじを減らすことができると信じている派です。Twitterはこちら

公開日 2019-07-12 最終更新日 2022-05-22