転職に資格は必要なのか?
転職で資格はどのぐらい有利に働くのか?
転職における資格の必要性と有利性は、資格の種類によって変わるという話をお届けします。
「知識」の資格
<知識の資格例>
- ITパスポート試験
- 実用英語技能検定(英検)
この「知識」の資格は転職では必要ありませんし、資格の有用性もほとんどありません。
なぜなら、転職マーケット(中途採用)は「実務をどれだけできるのか?」が問われるスキルマッチングシステム。評価されるのは、知識よりもスキルです。
ただし、第二新卒採用や未経験可の転職に限れば、スキルではなくポテンシャルのマッチングになり、話が変わります。
転職先の職業・仕事との関連性がある「知識」の資格を保有していることで、転職の面接選考などで「この人はやる気が感じられる」「勉強熱心で伸び代がありそう」といったプラス評価を得やすくなります。
例えば、未経験可のITエンジニアの中途採用の募集に応募する際に、IT系の「知識」の資格を保有していることは、未経験職種へのやる気をPRする好材料になります。
「知識×スキル」の資格
<知識×スキルの資格例>
- 基本情報技術者試験
- 日商簿記検定
この「知識×スキル」の資格も転職では必要ないことがほとんどですが、ある程度の有用性は期待できます。
具体的には、転職サイトからのスカウトの数が増える、書類選考の通過率が上がるといった点で資格が有利に働きます。
なぜなら、転職マーケット(中途採用)の「実務をどれだけできるのか?」が問われるスキルマッチングシステムと相性が良いからです。知識やスキルを有していることの証拠となる「知識×スキル」の資格を示すことで「おっ、この人は実務ができそう」と評価されます。
しかし、企業が真に求める人材は、知識やスキルを有している人材よりも、実績を出せる人材です。
「私はこの知識とスキルを有する証拠となる資格を活かして御社に貢献します」とPRする人材よりも「私はこの実績を出した証拠となる再現性のある強みを活かして御社に貢献します」とPRする人材が、転職の面接では評価されます。
つまり、転職の面接における評価点を高い順番に並べると、実績(実務経験)>スキル>知識という順になるのです。
「知識×スキル×職業」の資格
<知識×スキル×職業の資格例>
- 医師
- 看護師
- 保育士
- 弁護士
- 公認会計士
- 税理士
この「知識×スキル×職業」の資格は、資格がないと職に就けない(転職できない)ので必須です。そして、競争相手は資格保有者ばかりなので資格の有利性はありません。
まとめ
本記事では、資格が転職で必要なのか・有利に働くのかについての情報をお届けしてきましたが、資格取得の本質的な意味は資格取得という結果よりも、その努力のプロセスにあるのではないでしょうか?
目標に向かって頑張る日常を大切にできる人は実務でも実績を出せるようになり、転職マーケットで高く評価されるようになると私は思うのです。
執筆者はこの人!

自動車メーカーの社内SE→人材紹介会社の法人営業→就活支援会社の事業企画・メディア運営→独立。ニャンキャリアを運営。Twitterはこちら。
公開日 2019-08-03 最終更新日 2022-05-22