ヘルステック事業に挑戦している優良企業まとめ

健康の問題を技術で解決する、ヘルステック。

今回はこのヘルステック事業に挑戦している優良企業をまとめてご紹介します。就活や転職活動で優良企業を探す際の参考情報としてお役立ていただけますと幸いです。

ヘルステック事業に挑戦している優良企業まとめ

エムスリー(2000年設立)

エムスリーは30万人以上の医師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト「m3.com」を展開しています。2003年に医療従事者の為の情報源としてスタートした同社では、他にも、医師や薬剤師の転職支援サイトの運営や生活者向けのサービス(下記参照)を展開しています。

  • ネットで医師に相談できる医療Q&Aサイト「AskDoctors」
  • 医師の意見を取り込んだ商品・サービスの開発や評価を通じて新しい医療の在り方を志向する「AskDoctors総研」
  • 医療と生活者の距離を縮める医療総合メディア「QLife」

アルム(2001年設立)

アルムは「Shaping Healthcare」をコーポレートメッセージに掲げ、ICTの力で医療の格差・ミスマッチをなくし、全ての人に公平な医療福祉の実現を目指しています。医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を始めとした医療ICT事業では、グローバル展開に積極的に取り組み、日本発の医療ICT企業として累計30カ国へのソリューション提供を行っています。

また、同社ではパートナー連携による取組みも積極的に進めています(下記内容は、その一例です)。

“今般締結した本契約に基づく業務提携を通じて、アルムが提供する感染症対策ソリューション「MyPass」、Meijiが販売する新型コロナウイルス感染症の抗原検査キット「チェックMR-COV19」、東京海上日動が提供する「特定感染症危険補償特約付き総合生活保険」を組み合わせ、陰性証明とワクチン接種歴等のデータのデジタル化と陽性時の補償サービスをワンストップで提供できる新サービスを実施していきます”

参考:Withコロナにおける社会経済活動活性化に向けた新サービスの提供に関する業務提携契約を締結|Allm Inc. – Shaping Healthcare

メドピア(2004年設立)

「一人の医師の疑問は多くの医師の疑問かもしれない」。このコンセプトのもと、メドピアは医師の3人に1人の医師が登録する医師・医学生専用のWebプラットフォーム「MedPeer」を展開しています。

同社の代表を務める石見氏は「現役医師兼経営者」。自らが現役の医師であることにこだわり、現場感覚にもとづく経営を実践されている点が印象的です。

“私たちが創業した2004年は、奇しくも日本国内において「医療訴訟」の件数が過去最高に達した年でした。その根底にあったのは、「医療不信」です。慢性的な人員不足・非効率から発生する医療事故と、伝統的な隠ぺい体質によってもたらされる相互不信感は国民に対して不幸しかもたらしません。しかし、時代は一瞬にして「with コロナ時代」と呼ばれる、新しい日常を皆で模索する時代に変わりました。医療界においては、私の友人の多くも戦地に赴くような覚悟で日々の臨床を行っています。この未知の感染症の威力はまだ把握しかねる部分が多すぎます。この新しい時代に、医療従事者同士のコミュニケーション、国民向けの医療提供の形は大きく変化を遂げることになります。自由な移動が制限される中で、医師同士のコミュニケーションにはデジタルの活用が不可欠であり、我々が創業来提供しているインターネット上の「集合知プラットフォーム事業」は存在感を増していくことでしょう。2014年に、史上初となる「現役医師兼経営者」として東証マザーズに上場し、現在は東証プライム市場に上場しておりますが、今後も私自身は現役の医師であることに拘りたいと思います。この現場感覚を活かして、集合知プラットフォーム事業を時代にフィットした形で更に育て上げたいと思います”

参考:代表メッセージ/理念|メドピア株式会社

メドレー(2009年設立)

メドレーは「医療ヘルスケアの未来をつくる」をミッションに掲げ、に医療ヘルスケア分野における日本最大級の人材採用システム「ジョブメドレー」や日本最大級のオンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」 を中核とした医療プラットフォーム事業を展開しています。

2021年12月にはNTTドコモ社とのオンライン診療アプリの共同運営のニュースが話題になりました。

“株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と株式会社メドレー(以下、メドレー)は、患者が医療ヘルスケアを使いこなせる未来の実現をめざし、メドレーが提供するオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営を、2021年12月7日(火曜)から開始いたします。同時に通院をサポートするアプリとして、オンライン診療・服薬指導などがスムーズに利用できるよう、dアカウント連携も含めたUIリニューアルも実施いたします”

参考:報道発表資料 : オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営を開始|お知らせ|NTTドコモ

iCARE(2011年設立)

iCAREは「働くひとの健康を世界中に創る」のパーパスのもとに、働くひとの健康データに基づいた予防措置によって健全な組織づくりを支援する健康管理システム「Carely」を展開しています。

「Carely」の2022年1月時点における累計契約企業数は500社を超え、アカウント数はサービス開始から年平均成長率121%で伸び続けている状況です(2022年2月に総額19億円のシリーズE資金調達を実施)。

iCAREの社員の方々はTwitterを積極的に活用されているので、興味のある方はチェックしてみることをお勧めします(「iCARE」のTwitter内検索結果はこちら)。

eWeLL(2012年設立)

「私たちは在宅療養に新しい価値の創造を行い、すべての人が安心して暮らせる社会を実現します」。eWeLL(イーウェル)では、この理念に基づき、訪問看護専用 電子カルテ「iBow(アイボウ)」を展開しています。

“「iBow」は訪問看護で行う業務に完全対応し、日々の業務をパソコンやiPad、iPhone等でいつでもどこでも簡単に行うことができるクラウドサービス。全国47都道府県 累計2,200箇所を超える訪問看護ステーションで導入されており、15,000名以上の訪問看護師、セラピスト等の方々に日々ご利用いただいています。訪問看護の生産性を高めるためのツール「iBow」は、一人一人が自分仕様にカスタマイズできる自由度の高いUIで、管理者、事務員、看護師、経営者等の役割に応じた情報を簡単に取得でき、また新人も熟練スタッフも誰でも簡単に使える機能を標準搭載。訪問看護業務ツールの新しいスタンダードとして、全国で使われています”

参考:【年間6万人!未来の看護師をDX】実録 コロナ禍で患者と会えない看護学生がバーチャル訪問で学ぶデジタル教育最前線|イーウェル

CureApp(2014年設立)

CureAppはソフトウェアで「治療」を再創造することをミッションとする会社です。「デジタル療法」という新たなアプローチで、従来の医薬品やハードウェア医療機器では治療効果が不十分だった病気を治すために『治療アプリ』を開発しています。

例えば、医療機関向けプロダクト「治療アプリ」では、高血圧治療・禁煙治療・NASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療に取り組んでいます。

DeNAライフサイエンス(2014年設立)

DeNAライフサイエンスは「がん」や「生活習慣病」等に関する遺伝子を唾液で簡単に検査できる遺伝子検査「MYCODE」を展開しています。「MYCODE」はDeNAの取締役会長である南場智子氏の想いから誕生しました。

“「健康」について真面目に考えたことなど無かった私ですが、家族の闘病によってそのありがたさを思い知らされました。そして、なぜ病気になったのか、その前にできることはなかったのかと自問しました。そんな中、東京大学医科学研究所のチームに出会いました。研究成果を社会に届けたい。病気になる前に健康ケアに取り組み始めてほしい。双方の思いを持ち寄り議論を尽くしてたどり着いたのが、今回お届けする最先端の遺伝子検査サービスです。本分野において世界トップレベルの医学研究機関である東京大学医科学研究所と、誰にとっても使いやすい、使い続けたくなるサービス創りを大切にしているDeNAとが手を携え、世界をリードするサービスを目指します”

参考:運営会社について|遺伝子検査・DNA検査のMYCODE(マイコード)

DeNAの中で「MYCODE」を含めたヘルスケア事業は社会課題領域に位置付けられており、3年後のは黒字転換を目指す予定です(2022年3月期通期決算説明資料より)。

トリプル・ダブリュー・ジャパン(2015年設立)

トリプル・ダブリュー・ジャパンは「世界を一歩前に進める」というミッションと「バイタルテクノロジーで “Live Your Life” を実現する」というビジョンを掲げて、排泄予測デバイス「DFree」を展開しています。

“私たちは「世界を一歩前に進める」というミッションを掲げ、排泄予測デバイスの事業を推進しています。日々悪戦苦闘する中で、ふと「世界を一歩前に進める」ということを考えることがあります。これまで「当たり前のこと」と諦めていたことを、「当たり前ではないこと」にして希望をもう一度持てるようにする。そして、そこから生まれる一つ一つの喜びの積み重ねこそが「世界を一歩前に進める」ことだと実感しています。現在私たちは、排泄予測デバイスの事業を行っています。誰しもがトイレの悩みなく過ごしたいと願っているものの、悩みを抱えたままオムツやパッドで対処するのが「当たり前」でした。私たちは、もう一度トイレに悩むことなく元気に外出し、オムツ・パッド以外の選択肢を増やして尊厳を保ち続けることに役立ちたいと考えています”

参考:企業情報|トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社

カケハシ(2016年設立)

カケハシは「明⽇の医療の基盤となる、エコシステムの実現。」のビジョンにもとづき、薬局業務の最適化による患者さんのより良い薬局体験を目指して開発された薬局体験アシスタント「Musubi」を展開しています。

“これからの薬局に求められる「患者満足」。それは患者さん一人ひとりに向き合う薬局スタッフの「働き方改革」なくして実現するものではありません。そして働き方改革は、適切な「店舗の状況把握」があってこそ。Musubiはその全てをサポートし、薬局・薬剤師と患者さん“双方”の薬局体験を向上させる、従来の電子薬歴とは明確に異なる新時代のサービスです。薬剤師は、患者さんと一緒にMusubiのタッチ機能付き端末画面を見ながら服薬指導を行い、その内容が自動で薬歴のドラフトとして残ります。Musubiを利用することで、患者さんとのコミュニケーションと薬歴記入を同時に行うことができます。それにより、今まで服薬指導とは別に毎日数時間かかっていた薬歴記入に関わる薬剤師の業務負担を、大幅に削減することが可能となります。さらに、Musubiが患者さんの健康状態や生活習慣にあわせた服薬指導や健康アドバイスを提示することで、 新しい薬局体験を患者さんに提供することができます。2017年8月のリリース以来、順次導入店舗を拡大しています”

参考:サービス紹介|株式会社カケハシ – 日本の医療体験を、しなやかに

ネクイノ(2016年設立)

ネクイノはピルのオンライン診察サービス「スマルナ」を展開している会社です。

“スマルナは、生理や避妊で悩む方と医師をオンライン上で直接つなぎ、ピルをお届けするほか、助産師や薬剤師が相談を受け付ける、スマルナ医療相談室を運営。2018年6月よりサービス開始。現在累計72万ダウンロード(2022年2月末時点)を越える、国内最大級の婦人科特化型オンライン診察プラットフォームです。10代〜30代の女性を中心に多くの方々にご利用いただいています”

参考:スマルナ – アプリで診察、ピルが届く

T-ICU(2016年設立)

T-ICUは「すべての病院に集中治療医を。」という経営理念のもとに、専門医がいなくても遠隔で質の高い集中治療を実現する、遠隔相談システム「リリーヴ」展開しています。

“重症患者の治療には、呼吸・循環管理、鎮静・鎮痛、感染症治療などの全身管理が24時間必要となり、高度な知識と経験が求められます。しかし国内の大部分の病院では集中治療医が不足しているため、専門でない医師が集中治療に取り組まざるを得ない場合が多くあります。遠隔相談システム「リリーヴ」は、全国的に専門家が不足する重症患者診療の現場を集中治療医・集中ケア認定看護師で構成されたメディカルチームが24時間365日サポートします。命に関わる重症患者診療を担う医療スタッフの不安に寄り添い、最新の知見と豊富な経験でサポートします”

参考:遠隔相談システム「リリーヴ」|株式会社T-ICU

Ubie(2017年設立)

Ubieは「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げて、適切な医療のかかりかたをサポートする症状検索エンジン「ユビ―」や患者様ごとにAIが最適な質問を自動生成・聴取し、医師のカルテ記載業務の効率化を実現するWEB問診システム「ユビ―AI問診」などのサービスを展開しています。

AIメディカルサービス(2017年設立)

AIメディカルサービスは内視鏡の画像診断支援AI(人工知能)の開発に取り組む会社です。2022年4月に総額80億円の資金調達を発表。今後は「内視鏡AI」を全世界に展開すると共に、内視鏡AIのクラウドプラットフォーム構築を加速させていきます。

“内視鏡は、日本が世界をリードしている先進の医療分野。ところが足もとでは、「病変見落としが医師によっては2割以上」「大量の2重チェック負担で専門医が疲弊」という現実。この問題にAI(人工知能)で立ち向かい、世界の内視鏡医療に貢献したい。食道・胃から小腸・大腸まで、がんを早期のうちに見つけ、壊滅できるようにしたい。そんな想いで創業したベンチャーです”

参考:ABOUT US|AIメディカルサービス

Hatch Healthcare(2020年設立)

Hatch Healthcare(ハッチヘルスケア)はAflac Incorporatedの関連会社として、がんに関連するヘルスケアサービス(下記)を展開しています。

  • 子宮頸がんの原因であるHPVの自己採取サービス「&Scan(アンドスキャン)」
  • がん経験者の方が、インターネット上で思いや経験を共有できるSNSサービス「tomosnote」
  • がんの疑いがある方・がん経験者へのサポートを行うサービス「がん相談コンシェルジュ」
  • がん専門医師からのオンラインセカンドオピニオンサービス「Findme」

執筆者はこの人!

ジョブ吉
ジョブ吉

就活支援のプロ。自分のキャリアを考える機会を増やすことで“くじ引き”と言われる初職選びで外れくじを減らすことができると信じている派です。Twitterはこちら

公開日 2019-07-15 最終更新日 2022-09-10