金融の問題を技術で解決する、フィンテック。
今回はこのフィンテックの事業に挑戦している優良企業をまとめてご紹介します。就活や転職活動で優良企業を探す際の参考情報としてお役立ていただけますと幸いです。
フィンテック事業(決済)に挑戦している優良企業
GMOペイメントゲートウェイ(1995年設立)
GMOペイメントゲートウェイはネットショップ・ECサイトでのクレジットカード決済やコンビニ決済、後払いなどを一括導入できる「PGマルチペイメントサービス」を展開しています。
“クレジットカード決済やコンビニ決済など、様々な決済方法を選択できる通販・ECサイトの総合決済システムです。機能・品質・安心感に自信を持ってご提供致します。「新規導入をご検討中」「既に当サービスをご利用中」「運用中に機能追加が必要になった」など、あらゆる場面に合わせてヒアリングをさせていただき、ネットショップ・通販・ECサイトの構築からお悩み解決まで、幅広いご提案が可能です。セキュリティについても、決済前から決済時・決済後まで、安心・安全な決済環境をご提供。クレジットカード・セキュリティガイドラインにも対応しています”
参考:選べる決済手段「PGマルチペイメントサービス」。クレジットカード決済やコンビニ決済などEC運営に必要な決済手段を一括で導入|GMOペイメントゲートウェイ
ネットプロテクションズ(2000年設立)
ネットプロテクションズは「つぎのアタリマエをつくる」というミッションを掲げ、2002年に業界に先駆けて、後払い決済サービス「NP後払い」を展開している会社です。日本国内の後払い決済市場を牽引してきた Buy Now, Pay Later(BNPL)のリーディングカンパニーとして知られています。
同社のビジネスを知る上では、下記の記事が参考になります。
“後払い決済サービスのパイオニアでリーダー。後払い決済サービスを自社で行っていたメーカーの直販事業からのアウトソーシングに加え、小規模なオンライン販売会社の売り上げ増加に貢献。小口の与信を圧倒的多数の買い手に分散することで与信リスクを管理”
参考:株式会社ネットプロテクションズ|受賞企業・事業レポート|ポーター賞
LINE Pay(2014年設立)
LINE Payはモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を展開している会社です。
元々は「LINE」との連携による利便性を追求する形でサービスを伸ばしていましたが、Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合により、同じグループ傘下のキャッシュレス決済事業者として連携を強める取り組みを強化する流れにあります。PayPayとの連携開始はその一例です。
“2021年にはコード決済において、PayPayとの連携を開始し、LINE Payユーザーは 従来のLINE Pay加盟店での支払いに加え、対象のPayPay加盟店でも決済が可能になり、 より幅広いエリア・店舗において多くのユーザーに決済体験を提供できるようになりました。キャッシュレス化が進む日本において、今後もユーザーにとってより身近で革新的なFintechサービスを届けていきます”
参考:LINE Pay株式会社(LINE Pay Corporation)|ホーム
Kyash(2015年設立)
Kyashは「新しいお金の文化を創る」というビジョンのもとに、決済、送金ができるデジタルウォレットアプリ「Kyash」を展開しています。「誰でも、審査なし・1分でVisaプリペイドカードを無料発行し、お店でのスマホ決済やネットでのお買い物がすぐに始められる」。その利便性の高さがユーザーからの支持を集めています。
同社のことを知る上では、創業者である鷹取氏の語る創業ストーリーが参考になります。
“「自分のお金を引き出す為に、なぜ手数料がかかるのだろう?」「現金手渡しは無料なのに、振込などはなぜ無料にできないのだろう?」一生活者としての漠然とした疑問と、銀行員として考えてきた金融機能のあるべき姿が交差した時、事業を興すことを決意した”
参考:Kyash創業STORY -感情のままに価値が循環する世界を目指して-|Kyash Blog
PayPay(2018年設立)
PayPayはサイフを持ち歩かなくてもスマホひとつで簡単・スマートにお支払いができる「PayPay」を展開している会社です。
登録ユーザー数は4,700万人を超え、PayPay 取扱高は2021年度で5.4兆円規模にまで急成長。スマートフォン決済(QRコード)分野で圧倒的なシェアを確立しています。
- FY2021:54,436億円
- FY2020:32,567億円
- FY2019:12,543億円
- FY2018:831億円
参考:Zホールディングス株式会社 決算説明会資料(2021年度 通期及び第4四半期)
フィンテック事業(会計・家計簿)に挑戦している優良企業
マネーフォワード(2012年設立)
マネーフォワードは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを達成するために、オープンかつ公正な「お金のプラットフォーム」を構築することをビジョンに掲げる会社です。
経理や人事労務における面倒な作業を効率化する事業者向けバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」を筆頭に様々なフィンテックサービスを展開しています(詳細はこちら)。
同社の理解を深める上では「統合報告書」がお勧めです。個人的に注目なのは統合報告書「Forward Map」2022(web閲覧版)のP88・89の人事関連データ。退職率や職種別の平均年間総労働時間などの一般的には開示されないデータを閲覧可能です。
「Fairness」というバリュー(行動指針)のもとに、ユーザー・社員・株主・社会などのすべてのステークホルダーに対してフェア&オープンであろうとする同社らしさを感じ取ることができます。
freee(2012年設立)
freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくるために「統合型経営プラットフォーム」を開発・提供しています。
クラウド会計ソフト「freee会計」とクラウド給与計算「freee人事労務」のコアプロダクトの磨きこみに徹底的にコミットしつつ、統合型クラウドERPの新領域の拡大にも取り組んでいます。
同社は福利厚生や社内人事制度などに「こだわり」をもって取り組んでいることでも知られています(詳細はこちら)。
Zaim(2012年設立)
Zaimはオンライン家計簿サービス「Zaim」を展開している会社です。「毎日のお金も、一生のお金も、あなたらしく改善。」をテーマに、日々の家計簿から生涯に渡る家計の見直しまで、一人ひとりの人生とお金に寄り添うサービスを誠実に設計しています。
“私たちが作っているのは「節約ツール」ではありません。「資産運用ツール」でもありません。一人ひとりが「好きだ」「楽しい」と思えるものを肯定し、人生でやりたいこと・やるべきことを実現するために生まれたサービスです。例えば休日に大人数で賑やかにキャンプするのが楽しい人もいれば、苦手な人もいます。時間さえあればゲームをし続ける人もいれば、そんなことはくだらないと思う人もいます。病気になった家族の世話や、子どもの習い事の送り迎えに時間を割くときもあります。そうした一人ひとりの多様性を、”お金” の面から寄り添い、行動の変化につなげたい。そのための価値提供を、ぜひ一緒に作りませんか?”
TOKIUM(2012年設立)
TOKIUMは「時間革命で体感寿命を延ばす」という企業理念のもとに、無駄な時間を減らして豊かな時間を創る会社を目指しています。
同社では、撮って捨てる2ステップで完了するクラウド経費精算システム「TOKIUM経費精算」や請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」、レシートで得する家計簿アプリ「Dr.Wallet」などのサービスを展開しています。
“TOKIUMでは、テクノロジーと、人力オペレーションを融合させることで、それぞれ単独では到達できないユーザー体験を実現できることを発見し、これがコアコンピタンスとなっています。まずは、レシート領収書というお金管理の領域からサービスを投入しており、100万人以上のお客様のお金管理を2,000人以上のオペレーターで管理する規模となりました。まだまだ時間革命の1ページ目をめくった所ですが、これから幅広い領域へ広げていくことを目指します”
参考:代表挨拶/企業理念|会社情報|TOKIUM Inc.(株式会社TOKIUM)
フィンテック事業(資産運用・資産管理)に挑戦している優良企業
マネーツリー(2012年設立)
マネーツリーは金融資産を一元管理できる資産管理サービス「Moneytree」と金融データプラットフォーム「Moneytree LINK」を提供しています。
同社は創業時から海外進出を前提としたボーン・グローバル企業であり、2017年6月にはオーストラリア市場への進出を果たしています(創業メンバーがオーストラリアとアメリカ出身ということもあり、エンジニアをはじめとする優秀なメンバーが世界中から集まっています。日本にいながら、日々英語も日本語も飛び交うグローバルな職場環境で働くことができます)。
お金のデザイン(2013年設立)
お金のデザインは自社のVision(下記参照)にもとづき、日本初の独自開発のロボアドバイザーによる投資一任運用サービス「THEO〔テオ〕」を展開している会社です。
“Vision
テクノロジーと金融工学により、お金を将来の不安から希望へと変える。預金に代わる新しい選択肢を提供することにより、人とお金の新しい関係を創る。相互信頼関係に基づくパートナーとの価値共創により、社会にインパクトを与えるような変革をリードする。お客さまと共に「環境・社会問題の解決」を実現するための仕組みを創る。1,000兆円の現預金をグローバル投資へ。新しい日本の成長の形を創る”
ウェルスナビ(2015年設立)
ウェルスナビは「働く世代に豊かさを」というミッションのもと、日本の働く世代の豊かな老後に向けた資産形成をサポートしています。同社が提供する全自動の資産運用サービス「WealthNavi」は国内No.1ロボアドバイザーです。
国内ロボアドバイザー市場全体の預かり資産は過去1年間(2020年9月から2021年9月)に3,499億円増加する中、同社はそのうち74%を占め、高い成長シェアを誇っています。
FOLIO(2015年設立)
FOLIOは「Keep Innovating The Financial Industry」のミッションを持ち、「技術と創造で“未来の金融”の礎となる」ビジョンを掲げながらフィンテック事業に取り組んでいる会社です。
AIがマーケットを予測して資産比率をダイナミックに調整してくれるAIロボアドバイザー「FOLIO ROBO PRO」やフォリオのロボアドバイザー「おまかせ投資」、VR(仮想現実)・京都・ドローン・寿司などの好きなテーマに投資できる「テーマ投資」などのサービスを提供しています。
フィンテック事業(その他)に挑戦している優良企業
アラームボックス(2016年設立)
アラームボックスは「すべての企業取引に安心を」を理念に掲げ、テクノロジーで与信管理を変えることを目指している会社です。同社では、スマートフォンやPCから取引先を登録しておくだけで取引先のリスクや状況変化を自動で知らせてくれるAI与信管理クラウドサービス「アラームボックス」を提供しています。
執筆者はこの人!

就活支援のプロ。自分のキャリアを考える機会を増やすことで“くじ引き”と言われる初職選びで外れくじを減らすことができると信じている派です。Twitterはこちら。
公開日 2019-07-15 最終更新日 2022-09-10